銅鐸

銅鐸復元

銅鐸復元鋳造

銅鐸は今からおよそ2千年前の弥生時代に 、銅、錫、鉛、の合金で鋳造された青銅器です。 弥生人達が何に使ったのか?この形や紋様にはどのような意味が込められているのか?銅鐸は弥生の時代に限り存在し、古墳時代には姿を消している、以後2千年ものあいだ土中に眠っていたのです。 銅鐸は、日本で発見される考古学的遺物の中でも多くの謎を秘めた、優れた文化遺産です。銅鐸の謎が解ければ、弥生時代の政治や宗教、生活習慣など、かなりの部分が明らかになると言われています。 1988年から当工房に於いて古代の技法による銅鐸鋳造の研究に取り組み、弥生時代でも、入手可能な材料と道具により、原始的で素朴な技法を考察。今日実験考古学の分野でその研究が認められ高い評価を得ることができました。 写真の銅鐸はこれらの経験をもとに製作したものです。 太古の人々が何を思い、どの様な暮らしをしていたのか、古代ロマンをこの銅鐸から感じとって頂ければ幸いです。

番号 品名 出土地 出土年
1 向笠銅鐸 福井県三方郡三方町向笠(仏浦) 昭和44年(1969)
2 大岩山1号銅鐸 滋賀県野洲市小篠原字大岩山 明治14(1881)
3 大岩山4号銅鐸 滋賀県野洲市小篠原字大岩山 昭和37(1962)
4 梅林寺銅鐸 京都府与謝郡野田川町比久尼城 享保17年(1732)4月
5 相楽山銅鐸 京都府相良郡木津町大字相楽小字相良山47番地 昭和57年(1982)6月12日
6 東奈良流水文銅鐸 大阪府茨木市天王二丁目 昭和48年(1973)
7 渦森銅鐸 兵庫県神戸市東灘区住吉町渦森台1丁目 昭和9年(1934)2月7日
8 桜ヶ丘12号銅鐸 兵庫県神戸市灘区桜ヶ丘町  昭和39年(1964)
9 古津路銅剣 兵庫県南あわじ市松帆古津路 昭和41年(1966)
10 松帆銅鐸 兵庫県南あわじ市松帆古津路 平成27年(2015)4月1日
11 星河内美田銅鐸 徳島県徳島市上八万町星河内字美田 昭和7年(1932)
12 吉野ヶ里銅鐸 佐賀県神埼郡東背振村辛上 昭和61年(1986)
13 三角縁二神三獣車馬鏡

1. 向笠銅鐸

昭和44年に向笠銅鐸が出土した地点の水田のなかに仏浦遺跡があり、低湿地の様相を呈し、縄文時代中・後期の土器が検出されている。

2. 大岩山1号銅鐸

明治14(1881)年出土の袈裟襷紋銅鐸、型式:突線鈕5式(とっせんちゅうごしき)(近畿式)(東京国立博物館1号鐸)で総高134.7cm、重量45.47kgある。

3. 大岩山4号銅鐸

昭和37(1962)年出土の袈裟襷紋銅鐸(滋賀県4号鐸)型式:突線鈕3式(近畿式)総高53.7cm,重量6.36kgある。

4. 梅林寺銅鐸

江戸時代に、梅林寺の近くの比久尼城から出土したと伝えられる銅鐸である。銅鐸は、鈕が吊手としての機能を失う過程に従って4型式に大別できるが、本鐸は、そのうち最も新しい突線鈕式に属する。

5. 相楽山銅鐸

昭和57年(1982)6月12日、京都府と奈良県との府県境付近の通称平城山(ならやま)丘陵の一面から発見された。

6. 東奈良流水文銅鐸

昭和48年(1973)の調査で香川県我拝師山の銅鐸と、豊中市原田神社の銅鐸を作った鋳型片(第2号流水文銅鐸鋳型)をはじめとする鋳造関連遺物が見つかり、東奈良遺跡が青銅器生産の一大拠点であることが明らかになった。

7. 渦森銅鐸

渦森銅鐸(47.5センチ)は、弥生時代中期末の紀元前1世紀終わりごろに作成された袈裟襷文銅鐸。音を鳴らすための「舌(ぜつ)」と呼ばれる棒をつるすための「環(かん)」が取り付けられている。

8. 桜ヶ丘12号銅鐸

裾部を重弧文(じゅうこもん)で飾っていますが、鋳あがりが悪く、肉眼では文様が明確に確認できません。

9. 古津路銅剣

古津路銅剣出土地より見つかった古津路銅剣は弥生時代中期の合計14本からなる銅剣群で、そのうち1本が細形銅剣、残りの13本が中細形銅剣です。

10. 松帆銅鐸

2015年4月にあわじ市松帆の砂置場で7個まとまって発見された。7個のうち1つは全国でも11例(2015年時)しかない最古段階の菱環鈕式(りょうかんちゅうしき)で、他の6個は次に古い外縁付鈕式(がいえんつきちゅうしき)という形の銅鐸だった。

11. 星河内美田銅鐸

昭和7年(1932)の春に徳島市上八万町星河内の美田から7個出土した。扁平鈕式銅鐸で四区袈裟襷文の文様が見られる。

12. 吉野ヶ里銅鐸

1986年からの発掘調査によって鐸身の一部を欠損するものの、ほぼ、完存の形で発見された。鰭や鈕の外縁には、複合鋸歯文が巡り、鈕の内縁には、二条の綾杉文が描かれる。鐸身には、綾杉文と凹線からなる横帯文が見られる。

13. 三角縁二神三獣車馬鏡

三角縁神獣鏡(さんかくえんしんじゅうきょう、さんかくぶちしんじゅうきょう)は、銅鏡の形式の一種で、縁部の断面形状が三角形状となった大型神獣鏡。